韓国・中国の英語教育の徹底
一般的に、日本では「スペック」という言葉を使う時、工業製品における「性能」のことを指しますが、韓国では、人間のもつ能力に対して「スペック」という言葉を使用することが多いようです。
韓国や中国では、それぞれの母国語の他に英語教育が徹底しています。韓国の学生は在学中にTOEIC試験を受けたり、海外へ留学したりすることが多い傾向にあります。しかし、それはあくまでも「基本」にすぎません。
就活生のほとんどが相当の語学力をつけているのですから、「語学力」が入社における競争力ではなくなっているのです。就活戦線に勝ち抜くためには、学生たちは、さらに語学力の向上に力を入れることになります。
TOEICはもちろんのこと、ネイティブとの実践的な英会話訓練、専門用語を使った会話訓練を怠りません。日本企業のように、社内英語力スキルをあげるためにTOEICを活用するというような、甘っちょろい次元の話しでは、国際競争力に勝てないのではないかと危惧されても仕方がないのかもしれません。
留学を例にとってみてみても、日本人の場合は、大学生にあってから、春休みや夏休みを利用しての短期留学が主です。4週間ほど海外の語学学校に通って、また日本に帰国するというパターンです。留学経験のある人ならおわかりでしょうが、4週間程度の留学で伸ばせる英語力といったら、たかが知れています。
韓国人の場合に多いケースが、高校から子供ひとり、もしくは母親と子供だけで現地の高校に入学させるパターンです。父親は韓国で働いて、子供と世話役のための母親が一緒に行きます。高校で3年間、現地の学校に現地の人と混じっての生活は本当の英語力が必要とされます。そこで、韓国の子たちは、しっかりともまれて英語力も伸ばしていきます。
中国の場合は、日本人と同様に大学生くらいの歳から海外留学に行くケースが多いです。しかし違いは、中国の子達は語学留学を終えて帰国するのではなく、現地の大学で専攻を学ぶことを目的とした留学をしています。現地の○○大学卒という学歴をしっかりと取得して帰国するわけです。
このように、日本・韓国・中国とでは、留学ひとつとってみてみても、英語学習に対する取り組みが違うことがわかります。